世の中には無料レンタルサーバーがあるのだから使っちゃおう!

PHPMySQLを使えるということで去年(2021年)から学習目的で「スターサーバーフリー」を使い始めた。
どこにしようかと迷っているときに以下のレビューを参考にした。
review.biglobe.ne.jp

Pythonも使えるところもあったが、自らのスキルレベルを考えるとホームページ作成にとっつきやすいPHPを使えるところにした。

www.star.ne.jp

3か月ごとに契約更新処理をする必要があるが、メールで連絡してくれるので失念することはないだろう。
メールの中に記載されているリンクからログインすると、

メンバー管理ツール

左側に「無料プラン管理」と小さく表示されているところをクリックし、「無料更新」ボタンを押せば完了する。

無料更新ボタン

公開できる自らのホームページを持つと学習意欲に差がでると思う。
自分の目的にあったところで、まずは始めてみてはいかがだろうか。

※使い始めた頃はFTPコマンドで接続できたが、久しぶりに接続しようとしたが駄目だった。
ファイルマネージャーというツールが提供されているので、とりあえずこれを使っている。
www.star.ne.jp

「DMM:重要なお知らせ」メールのリンクは「既知の危険なWebページ」だった

最近、Amazonを装うメールがしばしば届くようになったが、今日はamazony-co-jp@piaosai.cnから「DMM:重要なお知らせ」メールが届いた。メールに記載されているリンク先は"etolcv3klh.shop/jp"というものだったので何気なく検索してみたら、Nortonが警告する「既知の危険なWebページ」だった。有名なんだ!
くわばらくわばら。

safeweb.norton.com

etolcv3klh


『シルバー民主主義』八代尚宏 ー 高齢者優遇をどう克服するか

日本の人口ピラミッドは正に逆ピラミッドになりつつある。
https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2022.asp?fname=G02-01-2.png
この年齢構成で賦課方式の年金を維持するのは無理筋であろう。

公的年金の受給権は、国に対する債権であるが、その実態は裏付けとなる資産を欠く不良債権と化している。
今、必要な改革は、社会保障費の構成を、肥大化する社会保障給付支出の抑制と、真に支援を必要としている低所得層への直接的な移転に重点を置く「所得分配の効率化」である。
後の世代からの所得移転を抑制し、最も所得格差の大きな高齢者層内部の所得分配を強化することが、社会保障改革の究極の課題である。

年金支給開始年齢の引き上げは必要である。
ドイツでは、シュレーダー政権が、年金支給開始年齢の68歳への引き上げや公共職業安定所の改革などの持続的な社会保障支出の抑制に結び付く内容の改革を実施した。
左派の政権が進めた改革であったので、保守である野党からも協力を得られ円滑に進められた。
2005年の選挙で敗退してしまったが、構造改革の成果は右派のメルケル政権に継承され、ドイツ経済が欧州でもっとも高い経済パーフォーマンスを示す基礎を築いたのである。
オーストラリアでは既に年金支給開始年齢を70歳への引き上げること決めている。

国債に依存した社会保障からの脱却」
https://www.nira.or.jp/pdf/1204report.pdf
3ページの「図表1 社会保障収支の推移」

国立社会保障・人口問題研究所
国立社会保障・人口問題研究所(2015),財務省
給付費は毎年、8000億円程度増える。

市場の規律により突然、社会保障給付の大幅な削減が強制される「ハードランディング・シナリオ」を回避するためには早急に対策を打つ必要があるが、シルバー民主主義の日本で実現できるかどうかに関しては疑問である。

なぜなら厚生労働省の通称「年金マンガ」によると問題はないという立場を取っているからだ。
いっしょに検証!公的年金 | 厚生労働省
本当に大丈夫なのだろうか?

C#プログラムのコンパイルで「現在のコンテキストに 'ZipFile' という名前は存在しません」の意味が分からなかった勘の悪さを反省するメモ

悲しいかな、たった数行のC#のプログラムに苦労してしまったので反省のメモ。

ZipFile クラス (System.IO.Compression) | Microsoft Docs
を参考にして、Zipファイルを作成するプログラムを書こうとしたが・・・。

create_zip.cs
using System;
using System.IO.Compression;

class Program
{
    static void Main(string[] args)
    {
        var src ="./mydir";
        var dest = "./mydir.zip";
        ZipFile.CreateFromDirectory(src,dest);
    }
}

しかし、コンパイルしようとすると

create_zip.cs(5,1): error CS0103: 現在のコンテキストに 'ZipFile' という名前は存在しません

と怒られる。
「ちゃんと using で名前空間を指定しているのになぁー?」
しばらく悩んだすえ、もう一度、先のページを見てみると、

!注意
.NET Framework アプリでクラスを使用ZipFileするには、プロジェクト内のアセンブリへの参照を追加するSystem.IO.Compression.FileSystem必要があります

と書いてあった。「注意」に注意しなかったことが原因だった。
目立つように色付けしてあったが、なぜか目にとまらなかった。

アセンブリを参照するようにしたらコンパイルできるようになった。

メモ書きの意図もあり、アセンブリ参照には応答ファイル を用意した。
my.rsp

#
# response file
#
# csc .\create_zip.cs  `@my.rsp
#
/reference:System.IO.Compression.FileSystem.dll
csc .\create_zip.cs  `@my.rsp

※私は習慣で、powershellコマンドラインからコンパイルするので "@"はバッククォート"`"でエスケープする必要がある。(おっ!なんか"`@"の色が変わっている!?
「名前は存在しません」はもう少し分かりやすいメッセージにして欲しい気持ちもするが、言い訳はやめておこう。
また、初心者に戻ってしまった。

※なお、確認のために解凍するときは powershellのexpand-archiveを使った。
「だったら圧縮するときも、compress-archiveでいいじゃん」という声が・・・。

『正しく知る地球温暖化』赤祖父俊一 (c)2008 アラスカ大学国際北極圏研究センター初代所長からの挑戦状

アラスカ大学国際北極圏研究センター所長、地球電磁気学や北極圏研究における世界的権威と言われる赤祖父俊一氏による「(人為的)地球温暖化論への挑戦」。
どうも現在は「小氷河期」(little ice age)からの回復過程にあり、1800年頃から温暖化傾向にあるらしい。

要約と結論

この本の要約と結論を最初に述べてしまうことにする。
それは、現在進行中の温暖化の大部分(約六分の五)は地球の自然変動であり、人類活動により放出された炭酸ガス温室効果によるのはわずか約六分の一程度である可能性が高いということである。
すなわち、現在進行している温暖化の六分の五は、「小氷河期」という比較的寒かった期間(1400~1800年)から地球が回復中のためである。
寒い期間からの回復は当然温暖化であり、「小氷河期」は地球上で人類活動に無関係に進行する現象、すなわち自然変動である。
この本では、少なくとも自然変動の可能性が充分あり、検討すべきことであることを示す。

(p12「はしがき」より)

気象学と気候学との違いとは

気候学者には2つのグループがある。

  1. 物理学的に考察するグループ(コンピューター専門の研究者を含む。大気物理学者/気象学者。)「基本的な物理過程は理解しているので、あとはコンピューターで処理すればよい」という立場。
  2. 自然科学的に考察するグループ。「自然現象についての人間の理解はまだ極めて不十分である」という立場。

(2)のグループはIPCCの結論に疑問を持つ研究者が意外と多いらしい。

気候変動の物理過程は不明

著者は気候学の専門家ではない。しかし、そのことが幸いにして岡目八目で全体を見渡すことができる場所にいる。
気候学の専門家は狭い分野に集中して研究しなければ、専門家として認められないので、
森林の一種類の木の専門家になり、その木の樹皮、根、葉、害虫などの専門家と、どんどん分化していく。
であれば、気候学の専門家でない著者のような人の方が全体を見ることができるのだろう。
まあ、専門家でないとは言っても国際北極圏研究センターの所長を務めた人なので素人と呼ぶのは正しくないだろう。

ともかく気候は変動している。

  • 中世の温暖期
  • 小氷河期
  • 1910~1940年の温暖化
  • 1940~1975年の寒冷化

これらの原因はまだ不明で、物理過程が明らかになっていない。
気象現象に計算力学、コンピューター・シミュレーションを使うのは分かるが、
【気候変動】の物理過程が不明で方程式化できないのであれば、まだ、【気候変動】の研究にコンピューターを使う段階ではないのでは?
「中世の温暖期」に関して余談となるが、平清盛の死因はマラリアだったという話を聞いた(読んだ)記憶がある。
藤原氏の拠点である奥州も比較的温暖だったらしい。

気温と二酸化炭素の推移

気象庁:世界の年平均気温」を見てみよう。一次関数的、直線的な変化をしている。
100年で0.8度程度の温度上昇である。
気象庁 | 世界の年平均気温

二酸化炭素濃度の推移を見てみると、長期では二次関数的な振る舞いをしている。
caos.sakura.ne.jp
二酸化炭素の排出が増えるのは第二次世界大戦後の1946年頃からである。
温暖化は1900年頃から始まったとされているようだが、著者は小氷河期が終わる1800年頃から始まっていると主張する。そして、人為的影響もあるだろうが6分の1程度と見積もっている。

学問から逸脱してしまった地球温暖化

IPCCの結論に疑問を発する者は欧米でも「懐疑者」「否定論者」「人類の敵」というレッテルを貼られる。
地球温暖化論は新興宗教の様相を示すこともあり、異端者は悪魔扱いにされ、デンマークでは温室効果に疑問を呈したため裁判にかけられた者まででた。
反対や反論を封じ込める抑止力が社会全体に浸透してしまっている状況にあるが、今一度、頭を冷やし冷静に考えてみる必要があるだろう。
もし自然現象であるなら、二酸化炭素の排出削減の努力は無駄だったということになる。
化石燃料への依存を減らしていくことはエネルギー安全保障のため重要であるが、二酸化炭素を材料として利用する目的があるのなら別だが、本来、省エネルギーを目指すべきなのに、排出削減のためだけに、二酸化炭素分離回収(CCS)などに余計なエネルギー使うのは考え直したほうがよい。

CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)
二酸化炭素を分離し地下や海底に貯留する技術。2割から3割のエネルギーを余計に必要とする。すなわち、その分の燃料代が余計にかかる。
誠文堂新光社
本書の出版元。

【参考】

東洋経済ONLINEでの書評?

正しく知る地球温暖化 赤祖父俊一著 | 読書 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

CoCo壱番屋の「チキンと夏野菜カレー」

summer vegi

サラダがセットで40円お得!ポテトサラダにしてみました。

『地球温暖化論への挑戦』薬師院仁志 とある社会学者の無謀な?挑戦

今日でも「二酸化炭素の排出削減」がまくら言葉のように使われているような気がするが、懐疑論の本が次々と出版され始める前の2002年に早々と発行されている本である。
懐疑論の嚆矢となる本書を再び繙いてみた。

われわれの周りでは、新聞、テレビ、雑誌、書物などのメディアが、連日のように地球温暖化問題についての情報を発信し続けている。
このような、温暖化問題に関する情報洪水のごとき状況下で、多くの人々は、科学的根拠も理論もデータもほとんど知らないまま、
人為的活動によって地球温暖化が生じているのだと、いつの間にか思い込むようになっているのではないだろうか。
ここで問いかけているのは、地球温暖化がホントかウソかといった、単純な二分法的問題ではない。
そうではなくて、本質的な問題は、よく考えてみればホントかウソか自分では見当もつかない大問題に関して、自ら熟考することなく勝手にホントだと決めつけ、思い込まされてしまう事態なのである。

(「はじめに」より)

社会学者が地球温暖化論に挑戦するとは!なんて無謀なことをするのか?!

本書の存在を知ったのは、「不都合な真実」ブームの2007年頃だったと思うが、社会学者が地球温暖化論に挑戦するということに驚きを覚えた。
本書を読むまでは、私自身も熱狂的とまではいかないが、なんとなく地球温暖化真理教の信者であったが、本書を読んでからは少し改宗したくなった。
著者は「一般庶民の一人」を自称するが、膨大な文献を渉猟し正確に読解する力量は、とても「一般庶民」とは言えまい。
背後に気候学を専門とする知人がいるのではないかと疑いたくなるほど、よく勉強している印象を受ける。
「おまえが素人だから、そういう印象を受けるんだよ!」と言われれば、勿論、返す言葉はないが。

人為的地球温暖化論に対して、事実と論理で“「疑問」を提示する”形で鋭く論駁していく。
思いつくところで列挙しておこう。

  1. 気温が上昇傾向に転じたのが1910年頃からであれば、化石燃料の大量消費に還元するのは無理がある。(日本ではまだ明治時代)p155
  2. 1940年から1975年にかけて化石燃料が大量消費されつつ寒冷化傾向の時期があったことを説明できない。p157
  3. 全球平均海面水温と11年移動平均した太陽黒点数が相関している。p194
  4. 温室効果による温度上昇の80~90%は水蒸気によるもので、二酸化炭素の濃度が少々増えたところで大きな影響がでるとは考えられない。p256

(3)の太陽黒点数との相関が存在することは、懐疑するのに十分な根拠となるのではないだろうか。
もっとも、相関関係は必ずしも因果関係を意味するものではないが・・・。
20世紀初頭から温暖化しているグラフをよく目にするが、これらのグラフのデータが捏造されたものであれば、ある意味で人為的温暖化と言えなくもないが、
そうでなければ、大方は自然現象と考えるのが自然のような気がしてくる。

社会問題としての地球温暖化問題

2章までは、まるで一般庶民を装う気候学者のような著述であるが、3章では社会学者としての本領を垣間見せてくれる。

地球温暖化という重い問題に対して、その反応や対策には「ショッピングをするような気持ち」で「遊びながら考え」るような感覚の軽さがあることを指摘する。
まあ、顔面蒼白になるほど深刻に受け止めていたら生活できないけど、軽いノリでなら協力しましょう、といったところだろうか。
正面切っては反論を唱えることはできない空気、反対や反論を封じ込める抑止力が社会全体に浸透してしまっているから、とりあえず信者になっておきましょう。
なんとなく信者でいる方が、余計な軋轢を起こさず大人の対応と言えるかもしれない。

ヘタに反論を唱えると、「懐疑論者」「否定論者」「人類の敵」などとレッテルを貼られるので、信者のふりをしていた方が安全だ。
デンマークでは裁判にまで、かけられてしまった科学者もいるようだ。(赤祖父俊一「正しく知る地球温暖化」p153)

最後に、本書の主な論駁対象であるスティーブン・シュナイダー氏の倫理的問いかけを引用しよう。

最後に、いままで議論してきた大気の問題に関連して、倫理的な問いかけがある。
すなわち、積極的に防止策や対抗策を講じないまま、あるいは少なくとも予測しようとしないまま未来の世代を空前の大変動のなかに放り出す権利が、われわれにあるのだろうか、という問いである。
やがて地球温暖化の時代を引き継ぐ子供たちから、地球温暖化の時代が始まるときに我々が何をしたかー或いは、しなかったかーを尋ねられたら、我々は何と答えればいいのだろうか。

著者は「この倫理的な問いかけこそが、抑止力を作動させている」と主張する。
しかし私はこれには納得できないでいる。
このシュナイダー氏の問いの倫理観には共感を覚えるからである。
抑止力を作動させているという分析は正しいのかもしれないが、「地球温暖化」を「使用済み核燃料」につい置き換えて読んでしまうからかもしれない。

「ショッピングをするような気持ち」で読んでみよう!

本書では、巧みな表現や笑いを誘うような皮肉がスパイスとして味付けされているので、一つの作品として、「ショッピングをするような気持ち」で楽しんで読んでみたらいかがだろうか。

CoCo壱番屋のスパイスカレーチキン夏ベジ 960円。
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『地域分散型エネルギーシステム』植田和弘(監修)

「ベースロード電源」は死語となるのか?

以前のブログ
『精神論ぬきの電力入門』(新潮新書)澤昭裕 - willwealth’s diary
で、ベースロード電源としてもっと発電効率が高い石炭ガス化複合発電(IGCC)に注目してもよいのではないかと書いた。
しかし、どうも「ベースロード電源」という概念が揺らいできているようだ。
「分散型エネルギーシステム」では「ベースロード電源」という概念が時代遅れになるかもしれない。

「分散型エネルギーシステム」という言葉

この「分散型エネルギーシステム」という言葉は多義的で定義が明確でないので注意が必要だ。
日本でのエネルギー計画では、
再生可能エネルギーコージェネレーション等の分散型エネルギーを、一定のコミュニティーの中で、ITや蓄電池の技術を活用して管理すること」となるようだ。
即ち、「集中型システムを前提とした上で、それを再生可能エネルギーの変動性から守るために、マイクログリッドのような分散型の部分的に用意するシステム」ということになる。
あくまでも再生可能エネルギーは補助的な役割を期待されているに過ぎない。

日本では、分散型エネルギーへの期待が小さい上に、だからこそシステム全体を分散型に転換しようとは考えられていない。
そのような前提の上に作られる日本型「分散型エネルギーシステム」とは、風車ごとに蓄電池の併設を要求するなど、全体最適からほど遠いものになる恐れもある。

別に蓄電池を併設することは悪いことではないような気がするが、「全体最適」とはどういう意味なのだろうか?

京都大学大学院の経済学研究科再生可能エネルギー経済学講座特任教授の肩書を持つ安田陽(やすだよう)氏による執筆の第6章からメモしておこう。

用語の定義

【定義】から始めよう。
電源そのものが変動することを許容しながら電力系統を運用するという概念を理解するためには用語の理解は必要だ。

VRE (Variable Renewable Energy)
風力発電太陽光発電などの変動する再生可能エネルギー
等価需要
負荷からVREを差し引いたもの。"net load"の訳。"residual load"「残余負荷」とも呼ばれる。
集合化
個々の家庭の負荷変動は予測できないが、集合としての一般家庭の負荷変動は予測可能となる。"aggregation"の訳。
予備力
調整電源あるいはバックアップ電源のこと。

需要と供給のバランスが崩れた場合、いくつかの電源が瞬時に出力を上下してバランスをとる。
「周波数制御」と呼ばれ、大きく3つに分類される。

  1. 発電機のガバナフリー制御(数秒~数分程度の周期に対応)
  2. 負荷周波数制御(数分~十数分程度の周期に対応)(LFC = load frequency control)
  3. 経済負荷配分制御(十数分~数時間程度の周期に対応)(EDC = economic dispatch control)

予備力は一般に以下の3つに分類されることに対応する。

  • 瞬動予備力
  • 運転予備力
  • 待機予備力

瞬動予備力は瞬時に対応できるが対応できる出力の幅は小さい。一方、待機予備力は大きな出力を持つが予備動作が必要で対応に時間がかかる。
運転予備力はその中間に位置する。

柔軟性
VREの変動成分を制御するための系統構成要素。
  • 制御可能な発電所
  • エネルギー貯蔵装置
  • 連携線(他の系統エリアとの電力融通)
  • デマンド・レスポンス(需要側のインテリジェントな制御)

5つの代表的な構成要素

  1. 連携線
  2. 熱電併給(コジェネ)
  3. コンバインドサイクルガスタービン(CCGT)
  4. 水力発電
  5. 揚水発電

局所的に蓄電池を設置するのではなく地域全体での予備力で補うという考え方なのではないだろうか。
局所的に蓄電池を設置しようとするとその地域で必要とする予備力以上の蓄電池を設置しまがちなので、蓄電池の代わりに予備力となる設備を設置したらどうでしょうかというものだろう。
このほうが社会全体としての投資が小さく済む。
アイルランドは連携線容量が小さいというハンディキャップがあるが、CCGTの原理は飛行機のジェットエンジンと同じなので即応性が高く、柔軟性を高めるために約20%も導入しているという。
2020年に再生可能エネルギー42%を実現しているアイルランドであるが、東大発のスタートアップ企業の技術も使われているようだ。
www.denkishimbun.com
exergy-power-systems.com

「再エネ電源は変動するから問題」なのではなく、「電力系統がその変動を受け入れられる能力を有するか」という問題こそが本質であるという。


再生可能エネルギーを利用できるかどうかは各国の地理的な状況で事情が異なるであるだろうが、他国の経験から学べることもあるとは思う。「東大発のスタートアップ企業の技術」が日本で使われているのかどうかは知らないが、使うことができない状況にあるのであれば、それはなぜなのだろうかと思ってしまう。
日本ではまだ欧州のように再生可能エネルギーの普及が進んでいないからなのか、電力系統がその変動を受け入れられる能力を持っていないのからなのか?
なんとなく使おうとしないだけなのようにも思ってしまう。
それにしても、私の誤読かもしれないがアイルランド以外にも、一時的にせよ9割を超える電力を再生可能エネルギーで電力系統を維持したことのあるポルトガルの事例は参考にすべきであろう。
もしや系統制御の技術は日本は遅れているのだろうか?
まさか、そんははずはないだろう!と思いたいのだが。
と、根拠なき妄想を綴ってみた。